![]() バイオマスのガス化方法、および水素含有量の高い合成ガスの製造装置
专利摘要:
バイオマスのガス化方法、および水素含有量の高い合成ガスの製造装置。ガス化プロセスでは、ガス化エネルギーは、高温剤が運ぶ顕熱、および生石灰と二酸化炭素との化学反応から放出される熱の組み合わせによって供給される。 公开号:JP2011510115A 申请号:JP2010542197 申请日:2009-01-14 公开日:2011-03-31 发明作者:ブラシアク、ウロジミエルツ;ヤン、ウェイホン 申请人:ボソン エナジー エスエイ; IPC主号:C10J3-00
专利说明:
[0001] 本発明は、熱ガス化プロセスに関し、特に、バイオマスのガス化プロセスに関する。熱ガス化は、石炭、石油コークス、バイオマス、および/または固形廃棄物などの炭質材料を可燃性ガスに変換するプロセスである。この可燃性ガスは、主として水素と一酸化炭素であり、少量の二酸化炭素、水、メタン、高級炭化水素および窒素が混ざっている。空気、蒸気および酸素が、単独でまたはこれらを任意に組み合わせて、ガス化剤としてしばしば用いられる。ガス化媒体として純蒸気を用いることは非常に魅力的である。何故ならば、N2およびCO2によって希釈されていないので、生成した合成ガスのカロリー値を高くすることができるからである。この合成ガスは水素含有量も高い。一般に、熱ガス化反応器システムの性能に影響を与える要因としては以下のものが挙げられる:反応物の化学量論性、ガス化温度および圧力、供給原料の昇温速度、ガス化剤の種類、滞留時間、供給原料特性、および触媒または層添加剤(bed additives)。] [0002] 熱ガス化プロセスは著しい吸熱が生じる化学反応である。ガス化するために熱を供給する一般的方法としては以下のものが挙げられる:a)外部供給源、例えば加熱炭(hot char)の再循環、および/またはガス化剤からの顕熱、b)供給原料(投入される炭質材料)の一部の酸化からの反応熱、およびc)生石灰などの非炭質材料とCO2からの発熱反応熱。] [0003] 投入される炭質材料を不完全燃焼させる技術の適用が広く採用されている。この技術によって不燃性ガス(CO2)が生成するが、これは除去されないので、希釈された合成ガスをもたらし、生成した合成ガスのLCV(低カロリー値、乾燥ガス全体の燃焼値の尺度)は限定される。さらに、既存のCO2は他のガス種の分圧を低下させるが、これは、他の貴重なガス化反応、例えば水性ガスシフト反応に好ましくない。したがって、合成ガス中の水素含有量が影響を受けることになる。] [0004] 顕熱をガス化プロセスに用いて大部分のエネルギーを補うアイディアが最近検討されており、前向きな結果が示されている。例えば、吉川邦夫(日本国、相模原市)および鈴木就美(日本国、多治見市)の発明であるUS2004/0060236「固体燃料ガス化装置(Apparatus for gasifying solid fuel)」は、固形燃料をガス化して熱分解ガスにするための経済的な小規模ガス化システムを教示するものであり、このシステムでは、加熱された蒸気/空気を熱分解ガスと共に改質器へ導入して改良された高温粗ガスを生成する。ここでは、高温の蒸気/空気は、主として、例えば特許であるUS6,837,910において説明されているハニカム式再生熱交換器を使用することによって得られる。熱いガス化媒体の温度は1600K(1323℃)を超えることはない。再生熱交換器を用いたガス化プロセスに純蒸気を用いた場合、蒸気の温度は700〜1250℃のレベルであろう。したがって、水蒸気1単位当たり製造されるH2およびCOの量は非常に少ない。これでは非経済的なガス化になる。] [0005] 1000℃程度の高温空気/水蒸気/酸素を用いた他の既知のシステムも、バイオマス/廃棄物ガス化プロセスに適用されている(Lucas C.、Szewczyk D.、Blasiak W.、Mochida S.、緻密化生物燃料の高温空気および蒸気ガス化(High Temperature Air and Steam Gasification of Densified Biofuels)、Biomass and Bioenergy、27巻、6号、2004年12月、563〜575ページ)。チャー(Char)を含まない水素リッチガス(この場合、プロセスは、温度1000℃および約1気圧の通常の圧力で蒸気だけを用いて行われる)が提案されている(Ponzio Anna、Yang Weihong、Lucas, C、Blasiak W.、高温剤を用いた熱均質ガス化器システムの開発(Development of a Thermal Homogenous Gasifier System using High Temperature Agent)、CLEANAIR−International Journal on Energy for a Clean Environment.、7巻、4号、2007年)。] [0006] ガス化プロセス用の高温剤、すなわちガス化用純蒸気を用いたその他の開発が、例えば、Lewis,Frederick Michael(El Segundo、CA)のUS2003/0233788「超過熱蒸気組成物の生成およびこれによるガス化(Generation of an ultra−superheated steam composition and gasification therewith)」に述べられている。ここでは、蒸気の顕熱を用いた新しい方法が提案されている。これは、炭質材料を燃料ガスへガス化する方法である。これは、2000°F(1316℃)から5000°F(2760℃)の高温で、実質的に水蒸気、二酸化炭素およびこれらの高反応性遊離基を含む超過熱蒸気(USS)組成物の生成を伴う。USSフレームを炭質材料と接触させてこれを急速にガス化/改質させる。さらに、蒸気加熱用の燃料を酸化するために制御された量の酸素を用いなければならず、これにより運転コストが上昇する。さらに、純蒸気温度が2075K(1802℃)未満であると、全ての炭素を変換するために過剰の蒸気がさらに必要である。さらに、炭素転換率も低い。これら全ての制約は、特に小規模ガス化器システムについては、プロセスを非経済的にする恐れがある。] [0007] ガス化媒体として純蒸気を用いると合成ガスの品質を高めることができることはよく知られている。しかし、純蒸気を用いるガス化プロセスは極端に吸熱性である。全てのガス化エネルギーをガス化剤が運ぶ顕エネルギーで供給する場合、ガスの温度は非常に高くなければならない。例えば、炭素と蒸気のガス化反応を考えてみると、理論的な化学量論比を有するためには、蒸気温度は少なくとも2075K(1802℃)である。したがって、より低い温度では、長い滞留時間または大量の過剰蒸気のいずれかが必要である。これは、低いプロセス効率およびそれに対応する高い経済コストをもたらす。例えば、Japan Science and Technology Agencyに付与されたUS6,837,910のように最新式の再生熱交換器を用いても、蒸気の温度は700〜1250℃のレベルである。この技術の一態様で得られる壁/管/システムの熱損失を考えれば、大量の過剰蒸気および未反応蒸気を用いなければならない。] [0008] 水性ガスシフト反応(water−shift reaction)は発熱反応であるので、蒸気温度の上昇と共に生成したガス中の水素濃度が低下することに気付くことが重要である。この場合、生成したガス中のH2:CO比は低下することになる。] [0009] さらに、バイオマスの炭素転換率が通常70〜80%の場合に、媒介物として純蒸気を用いて中位および高LCVの合成ガスを得るためには、蒸気の温度が高くても適度に高流量の蒸気を用いなければならない。したがって、合成ガスの収率は、高流量の蒸気を用いることによってもさらに高めることができる。] [0010] 本明細書に開示した発明に記載されているのは、上記のガス化技術を著しく改善する新規なプロセスである。投入される炭質材料の不完全燃焼による追加の熱を得る代わりに、本明細書に記載した発明は、生石灰などの非炭質材料とCO2との反応熱を利用した追加の加熱を供給する。これは、合成ガス中の水素濃度および供給原料の熱変換率を上昇するために行われる。] [0011] 開示された発明では、最新式の再生熱交換器(US6,837,910)または本明細書に記載した技術的方法のいずれかを用いて高温空気/蒸気を得ることができる。] [0012] 例えば生石灰とCO2との反応熱を利用することは広く調べられている。固形燃料の一部を酸化することによって供給される、CaOとCO2との反応からの熱を利用する例がUS4,191,540によって公開されている。この場合、一般にCaO粒子をガス化器層材料として用いることにより、CaO+CO2→CaCO3(発熱反応−42.5kcal)によってその場でCO2が捕獲される。] [0013] したがって、この合成ガスは、CO2含有量が低く、カロリー値が高い。ガス化器に連結されたか焼炉では、生成したCaCO3はCaOへ再生成され、再循環によって再利用される。上記の式は容積減少反応であるので、高圧が一般に用いられた。さらに、CaCO3か焼、すなわちCaCO3→CaO+CO2を防ぐために適度に低い反応温度が必要である。] [0014] これらの事実のために、Ca系材料を用いたガス化プロセスは一般に1000〜1100Kおよび≧20気圧での運転に付され、石炭または石炭コークスから高カロリーのパイプラインガスが生成する。米国特許第4,191,540号では、流動層反応器が用いられている。必要とされるガス化反応熱は、固形燃料の炭酸塩反応および部分酸化だけで支持されている。1000Kを超える高温蒸気は使用されていないか、または教示されていない。このプロセスはさらに研究され、圧力を≧30気圧まで高めることおよび比較的低温の蒸気(約873K)によって改善され、炭素固定とガス化プロセスが、いわゆるHy−Pr−RINGプロセス(US7,014,834B2)に統合された。] [0015] Lin等による論文、Energy Conversion and Management、43巻、(2002年)、1283〜1290ページは、化学反応が1つの反応器に統合された上記のHy−Pr−RINGプロセスについて論じている。このプロセスは、最初は石炭で開発されたが、その後専ら水および炭素燃料で運転されるように発展した。蒸気を利用した高圧における低温(900℃未満)が90%の水素ガスをもたらすことが示された。これは有機性廃棄物についても示された。] [0016] 生成したCO2を全て吸収するために十分な量のCaOを加える場合、圧力は少なくとも220気圧とすることが望ましく、温度は600℃以上であることが望ましい。これを適度な設備費および運転上の安全性で達成することは現実的でないので、別の解決策を用意しなければならない。これはUS7,014,834B2に記載されている。] [0017] 上記既知の先行技術の全てから、主なガス化反応熱は、CaOによるCO2の固定と固形燃料の部分的酸化とを組み合わせることによって支持されていること、すなわち高温蒸気の顕熱の利用によるものではないことが分かる。さらに、適度なCO2の捕獲を達成するために比較的高い圧力が必要である。] [0018] 本明細書に開示した発明では、高温の蒸気/空気ガス化剤およびCa系CO2吸着剤を用いた大気圧でのバイオマスガス化が用いられ、ガス化プロセス温度は約1000Kである。高温蒸気は、ガス化剤として作用するだけでなく、エネルギー補充剤としても作用する。] [0019] さらに、ガス化により、以下の主要な3種類の製品が例外なく生成される:a)ガス混合物(H2、CO、CO2、CH4およびN2並びに少量の大きな炭化水素分子)、b)タール、および3)固形残留物。燃料ガスは、内燃機関、ガスタービンまたは高品質ガスを必要とする他の用途で使用するために洗浄しなければならない。一般に、現在マーケットで利用可能なガス化器からのタールおよび固形残留物は、これをガス洗浄なしで運転した場合、許容値を満たすものではない。] [0020] ガスタービンで使用するために達成すべき標準値は以下のとおりである:微粒子<1ppm、タール<5mg/m3、HCL<0.5ppm、S(H2S+SO2など)1ppmのレベル、Na<1ppm、K<1ppm、および他の金属<1ppm(Bridgwater、A.V.、Beenackers A.A.C.M.、Sipila,K.、Zhenhong,Y.、Chuangzhi W.およびLi S.、中国へのヨーロッパバイオマスガス化技術移転の可能性の評価(An assessment of the possibilities for transfer of european biomass gasification technology to China))。ガス機関については、微粒子の最大許容濃度は<50mg/m3であり、タールは<100mg/m3である。ターボチャージエンジンはさらに高いガス品質を必要とし、エンジンのファウリングおよび付着物を回避するために、ガスは十分にタールフリー且つダストフリーであることが望ましい(Bridgwater,A.V.およびEvans G.D.、バイオマスおよび廃物を加工するための熱化学的変換システムの評価(An assessment of thermochemical conversion systems for processing biomass and refuse)、Energy Technology Support Unit(ETSU) on behalf of the Department of Trade、ETSU B/T1/00207/REP、1993年)。] [0021] ガス洗浄は、以下の2つの基本的ガス処理方法によって達成することができる:熱ガス濾過および湿性ガススクラビング。ガス化器からの熱合成ガスを直接処理することにより最高プロセス効率がもたらされることは明白である。] [0022] 一般に、高温ガス洗浄または高温ガス前処理(hot gas conditioning)を行うためには、この改質プロセスに触媒を使用する。しかし、触媒の被毒およびファウリングを回避するために、例えば、特許文献US2004/0060236に記載されているように、高温合成ガスは洗浄(タール、および他の成分、主としてSおよびHClを除去するため)且つ冷却しなければならない。このようなタイプのガス化システムでは、システム全体の熱効率は低い。こうした熱損失を防ぐために、特許US6,837,910B1で行われているように、蒸気を熱分解ガスと混合して水蒸気改質反応によって熱分解ガス中の炭化水素を改質する水蒸気改質法の使用が考えられている。別の方法は、例えば、Delgado J.、Aznar M.P.およびCorella.J.、流動層において蒸気を用いたバイオマスガス化:高温ガス洗浄へのCaO、MgO、およびCaO−MgOの有効性(Biomass gasification with steam in fluidized bed: effectiveness of CaO,MgO,and CaO−MgO for hot gas cleaning)、Ind Eng.Chem,Res,1997年、36巻、1535〜1543ページのように、CaO系粒子を充填した層に熱分解ガスを通すことである。] [0023] 第1のケースでは、十分な反応物が存在するような量で、高温蒸気だけを改質器に注入するので、この高温蒸気からの顕熱は水蒸気改質法のために必要なエネルギーを満たすのには十分ではない。追加の熱または空気/酸素を改質器に注入しなければならない。これは合成ガスを消費することになる。Delgado J.、Aznar M.P.およびCorella.J.、流動層において蒸気を用いたバイオマスガス化:高温ガス洗浄へのCaO、MgO、およびCaO−MgOの有効性(Biomass gasification with steam in fluidized bed:effectiveness of CaO,MgO,and CaO−MgO for hot gas cleaning)、Ind Eng.Chem,Res、1997年、36巻、1535〜1543ページによる第2の方法では、COの酸化およびタール改質/クラッキング用の触媒として作用させるために、CaO系材料だけを加える。] [0024] 開示された発明では、高温ガス洗浄/前処理が提案されている。高温蒸気の注入によって蒸気分圧を1000K程度に上昇させ、且つCaOによるCO2吸収によってCO2分圧を低下させて、水蒸気改質および水性ガスシフト反応を促進するユニークな方法は、先に論じた先行技術のどれにも教示されておらず、開示されてもいない。] [0025] したがって、本発明の目的は、中位または高LCV(より低いカロリー値)を有し、水素に富んでおり、チャー、タールおよび他の微粒子が極少量である合成ガスを製造するための熱ガス化方法および装置を提供することである。] [0026] 本発明の別の目的は、ガス化器へ導入された蒸気1単位当たり最大量の使用可能な合成ガスが生成される熱ガス化プロセスおよび装置を提供することである。] [0027] 本発明の別の目的は、ガス化器へ導入されたCaO1単位当たり最大量の使用可能な水素に富んだ合成ガスが生成される熱ガス化プロセスおよび装置を提供することである。] [0028] 別の目的は、蒸気1単位当たりおよび/または消費された生石灰1単位当たり最大量の水素ガスが製造される方法および装置を提供することである。これら2つのパラメータの相対的重要性は総合的経済性に関して最適化される。] [0029] 本発明の別の目的は、提案された熱ガス化のために、温度800〜1600℃の高温ガス化剤(蒸気/空気/酸素)を発生させる装置を使用することである。] [0030] 別の目的は、原材料消費、収率、最終生産物のH2:CO比、およびコストに関して最適な条件でガス化させる熱ガス化プロセスの制御方法を提供することである。] [0031] 本発明の他の目的および利点は、読者に明白になるであろう。また、これらの目的および利点は本発明の範囲内であることが意図されている。] [0032] 発明の概要 本発明は炭質材料のガス化方法および装置に関する。より詳細には、本発明は、バイオマスなどの固形燃料または固形炭質材料を熱変換プロセスによってガス化させることにより、水素に富んだ高品質合成ガスを発生させる方法および装置に関する。] [0033] 開示された発明は、1000K程度の高温剤(純蒸気でもよい)によって運ばれた顕熱と、生石灰と二酸化炭素との化学反応によって放出された熱との組み合わせによってガス化エネルギーが供給されるガス化プロセスを提供する。] [0034] ガス化器へCO2を直接加えるステップを含むかまたは合成ガス改質器を含む、高温蒸気/空気/酸素ガス化器を備えたガス化システムをCO2回収システムと一緒に用いることにより、バイオマスなどの固形燃料をガス化させるための効率的なガス化システムを形成できることが見出された。本システムに含まれるのは、ガス化ステップとして、高温蒸気を過剰量で使用して合成ガス製造用の第一の反応器で必要とされる追加の熱を供給すること、およびCaOの添加を、水/蒸気と一緒にもしくはこれとは別に、ガス化器に行う第1態様、または生成した合成ガスの精製プロセスに、生成した二酸化炭素を第二の反応器内で捕獲するために行う第2態様、であり、その後、分離器において微粒子から水素ガスを分離するステップと加熱ステップによって吸収剤が回収される。これらのプロセスは、製造された水素1モル当たりに使用された蒸気モルの点で十分な効率を有し、且つ水素ガスについて中程度のLCV値および高いLCV値を有することが分かった。] [0035] 本発明のプロセスに必要とされる熱は、熱蒸気の顕熱およびCaOとCO2の反応熱によって供給される。本発明では、CaOは普通等級のものが供給される。] [0036] 本発明のプロセスは高圧を必要としない。本発明の第1の態様では、第一の反応器(ガス化器)は、圧力1気圧、および600〜900℃の温度範囲で運転される。] [0037] 本発明の第2の態様では、第一の反応器(ガス化器)は、圧力1気圧、および800〜1600℃の温度範囲で運転される。ガス化器からの合成ガスは第2精製反応器に入る。この第二の反応器の圧力は1気圧であり、温度は600〜900℃である。] [0038] 好ましくは、蒸気と炭素源の比は1.6:1の範囲であるか、またはこれより高い比が用いられる。] 図面の簡単な説明 [0039] 本発明による固形燃料ガス化装置の第1タイプの態様の好ましい配置を示す一般化されたフローダイアグラムである。これはバイオマスおよび固形廃棄物の新規なガス化プロセスを示す。 本発明の実施に有用な熱交換器の代表であるボール型再生器(ball type regenerator)を使用して、低温ガス(蒸気/空気/酸素)を1000℃まで加熱する熱交換器の一般的な側面図である。 本発明の実施に有用な熱交換器の代表である回転式ハニカム型再生器(rotary honeycomb type regenerator)を使用して、低温ガス(蒸気/空気/酸素)を1300℃まで加熱する別のタイプの熱交換器の一般的な側面図である。 本発明の実施に有用な熱交換器の代表である超希薄触媒燃焼器再生器(very lean catalytic combustor regenerator)を使用した別のタイプの高温ガス化剤発生器の一般的な側面図である。これは、ガス化媒体用の高温空気/蒸気を発生させる。 図1に示したガス化設備の一般的なブロックフローダイアグラムである。 図1に示したガス化設備の改変体を示す一般化されたブロックフローダイアグラムである。これは、Ca系CO2吸着剤の存在下に、ガス化器と高温ガス処理設備を組み合わせたガス化プロセスを示す。 図6の本発明の一態様による代表的なガス化プロセスの一般化されたブロックダイアグラムである。 図5の本発明の一態様による代表的なガス化プロセスの一般化されたブロックダイアグラムである。 本発明による代表的な高温空気/蒸気ガス化設備ガス化プロセスの一般化されたブロックダイアグラムである。 ガス化器構造および測温点を示す図である。 動作パラメータの関数として生成ガスのLHVを示す(大規模連続実験)図である。 生成ガス中のタール種の濃度を示す図である。] 図1 図5 図6 [0040] 発明の詳細な説明およびその好ましい態様 本発明は固形物をガス化する方法および装置である。本方法は、a)固形物を収容しているガス化器におけるガス化のためにエネルギーを供給する少なくとも1つの高温熱源を提供して、CO2および水素ガスを含むガス並びに微粒子を得るステップであって、上記熱源が、i)高温ガス化剤を過剰量で供給して、上記ガス化器へ必要な追加の熱を供給すること、およびii)Ca系CO2吸収剤を利用して、発熱反応熱を供給することからなる群から選択される方法によって提供されるステップと;b)分離器において上記微粒子から水素ガスを分離するステップと;c)加熱ステップによって上記Ca系CO2吸収剤を回収するステップとを含み、上記ガス化器が大気圧にあり、且つ完全ガス化が上記ガス化器において高められる。上記固形物は、石炭、石油コークス、バイオマス、および固形廃棄物からなる群から選択されることが好ましい。] [0041] 好ましいCa系CO2吸収剤はCaOである。これは、固形物および高温ガス化剤と一緒にガス化器に加えられる。また、ガス化器は600〜900℃である。好ましい高温ガス化剤は、蒸気、空気および酸素並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される。高温ガス化剤が純蒸気である場合、高レベルの水素ガスを生成するためには単一のガス化反応器を使用することが好ましい。高温ガス化剤が蒸気、空気および酸素からなる群から選択される成分の混合物である場合、ガス化には、2つの反応器、すなわち、固形燃料を熱分解してガス、固形物および過剰量の蒸気を生成する第一の反応器と水素リッチガスを生成する第二の反応器とを利用することが好ましい。] [0042] 本発明のガス化装置は、好ましくは、a)高温ガス化剤発生器と、b)ガス化器と、c)固体ガス分離器と、d)吸着剤再生用の燃焼器とを備える。高温ガス化剤発生器は、800〜1600℃の範囲の温度を有する高温ガスを発生させるために、熱交換器、燃焼器およびミキサーの少なくとも1つを備えることができる。] [0043] したがって、以下により詳細に論じるように、本明細書に開示した発明は、合成ガスを製造するために第一の反応器(上昇流反応器)内で高温蒸気/空気をガス化剤として使用するバイオマスガス化システムである。任意に、蒸気は少量の空気/酸素を含むことができる。空気を使用しないと、N2をほとんど含まない水素ガスが得られる。高温が使用されるのは、水素の生成を促進するからである。吸熱プロセスのための熱は、熱蒸気および任意に追加される媒介物によって供給されるはずである。熱蒸気および/または他の媒介物を加熱するために、ハニカム熱再生器(honey−comb heat regenerator)またはボール式熱交換器(ball heat exchanger)のいずれかを使用する。] [0044] 生成した合成ガスは、か焼炉からCaOと一緒に第二の反応器(流動層)に入れてもよい。あるいは、CaOをガス化プロセスに加える。CaCO3は、流動層/ガス化器において合成ガス中の粒子として製造される。任意に、残存するCOをCO2と水素に変換するために流動層に蒸気を加えることができる。CaCO3粒子を含む合成ガスはサイクロンへ導入され、サイクロンでCaCO3はか焼炉へ落下し、か焼炉でCaOが再生成され、CO2が回収される。ガス化器内の温度は、1000℃(1273K)を超えており、流動層内の温度は約650℃(923K)である。] [0045] 本発明のトータルシステムは、第1に高温蒸気/空気/酸素発生器、および第2にガス化装置の2つの主要部を含む(図1参照)。] 図1 [0046] 高温蒸気/空気/酸素発生器は、 ・熱交換器、もしくは ・燃焼器もしくは ・ミキサー を単独で、またはこれらを任意に組み合わせて含むことができる。目的は、800〜1600℃の範囲の温度を有する高温ガスを発生させることである。] [0047] ガス化装置は、 ・Ca系CO2吸着剤を有するガス化器(図2)、または ・ガス化器およびCa系CO2吸着剤を有する高温合成ガス処理設備ガス化器(hot syngas treatment facility gasifier)(図3) を含むことができる。] 図2 図3 [0048] 開示された発明の利点は以下のとおりである: ・従来の技術と比べて、燃焼させる必要がある供給原料は極めて少ない。これは、顕エネルギーは、高度に予熱された媒介物と、生石灰と二酸化炭素の化学反応で放出された熱とにより、プロセスに供給されるからである。したがって、このプロセスは、酸化剤と燃料との比をより低くして運転することができる。これにより、生成ガス中のCO2およびN2などの希釈剤の濃度は低くなり、発熱量はより高くなる。 ・高温加熱により、水蒸気改質反応CxHy+xH2O→xCO+(x+y/2)H2、および供給原料の熱分解による軽ガスの生成が促進される。 ・熱伝達の向上により、ガス化プロセスでのバイオマスの滞留時間が短縮される。 ・システムは、バイオマス供給原料で通常見られる粒径、発熱量、および含水量の変動の影響を受けにくい。 ・ガス化器システムは、大気圧でも非常にコンパクトに構築され、構成要素のコストを低下させることができる。 ・中LCV値および高LCV値の合成ガス。 ・合成ガス中の水素の高含有量。 ・ガス収率の上昇。 ・タール含有量の低下。 ・すすおよびチャー残留物の減少。] [0049] 本発明は、その適用に際して、構造の細部に限定されておらず、且つ以下の説明で述べられたまたは図面に示された構成要素の配置に限定されていないことを理解されたい。本発明の範囲は、本発明を実施且つ実行する態様並びに他の方法を含む。さらに、本明細書に用いられた語法および用語は、説明のためであり、限定するものと見なされるべきではないことを理解されたい。] [0050] 次に図面を参照すると、図1は、本発明による固形燃料ガス化装置の第1タイプの態様の好ましい配置を示す一般化されたフローダイアグラムである。ガス化設備は、高温ガス化剤発生器、ガス化器、任意にシフト反応器(改質器、図示せず)、ガス−固体分離器(サイクロン)、および再生燃焼器(か焼炉)を含む。] 図1 [0051] 高温ガス化剤発生器では、空気、蒸気、酸素、排ガス、またはこれらの組み合わせなどの高温ガスを800℃〜1600℃の範囲の温度に加熱する。この発生器は、3つの構成要素、熱交換器、燃焼器、およびミキサーを含む。これらは、単独でまたはこれらを任意に組み合わせて使用することができる。高温ガス(蒸気/空気/酸素)は、この熱交換器を通過する低温ガスから得られる。この熱交換器が通常の金属熱交換器である場合、熱交換器後の温度は約300〜500℃である。再生熱交換器が使用される場合、この温度は800〜1200℃の範囲とすることができる。より高い温度を達成するために、追加のバーナー/燃焼器を使用する。酸素バーナーを使用すると、排ガス温度は2600℃になることがある。通常、この排ガス温度は約1500〜2000℃である。ガス化器で一定の温度を達成するために、両方の高温流をミキサーで混合する。ミキサー後の温度は800〜1600℃の範囲である。] [0052] ガス化プロセスに純蒸気だけが必要である場合は、熱交換器だけを使用する。その温度は600〜1200℃の範囲である。] [0053] 次いで、ミキサーから来る高温流はガス化装置へ投入される。ここで、ガス化装置を、ガス化器および任意にシフト反応器(改質器)と定義する。本発明ではガス化剤に応じて以下の2つの技術的解決法がある:1つはガス化剤として純蒸気を使用する場合であり、もう一つは蒸気/空気/酸素混合物を使用する場合である。] [0054] CaOを供給原料と混合する場合(図5)、1つのガス化反応器だけが必要である。ここで、ガス化器およびシフト反応器(改質器)は1つの反応器へ統合される。純蒸気の大部分は、固形燃料のガス化に使用され、次式で単純に表わすことができる: CnHm+H2O→nCO+(n+m/2)H2(1)] 図5 [0055] 生成した合成ガス中の高H2含有量を得るために、水性ガスシフト反応がしばしば使用される: CO+H2O→CO2+H2−41.5kJ/mol(2)] [0056] 開示された発明によれば、ガス化プロセスに必要なエネルギーは以下によってもたらされる: 1)高温蒸気(800℃超)によって運ばれた顕熱、および 2)CaO吸着剤によるCO2吸収の発熱反応: CaO+CO2→CaCO3−178kJ/mol(3)。] [0057] この反応器の温度は、CaOに炭素を含ませる、すなわちCO2吸収を可能にするために、873〜923K(600〜650℃)に維持される。同時に、CO2分圧はCaOによって低下する(式3)。これにより、生成ガス中の水素の製造が改良される。] [0058] 873Kにおける平衡CO2分圧は0.004気圧であるから、90%超のCO2を反応器で吸収することができる。高温純蒸気を使用する場合、そのCO2分圧はおよそ20〜40%である。吸収剤にはCa(OH)2生成は生じないことに言及しておきたい。何故なら、Ca(OH)2生成のH2O平衡圧(式4)は873K(600℃)において1気圧より高いからである。 CaO+H2O→Ca(OH)2(4)] [0059] 生成したCaCO3は、再生器に運ばれる。再生器では、温度は1223K(950℃)に維持される。この温度では、平衡CO2分圧は1.9気圧であり、大気圧でCO濃度が90%を超える場合でも、以下のように式(3)の逆反応が起こる: CaCO3→CaO+CO2(5)] [0060] か焼(式5)は吸熱反応であるので、CaCO3をか焼するための熱は、合成ガスの一部、およびガス化器からのチャーの燃焼によって供給される。] [0061] CaOをガス洗浄システムへ加える場合(図6)、ガス化装置は以下の2つの反応器を含む:1つのガス化器および1つのシフト反応器(改質器)。] 図6 [0062] ガス化器では、固形燃料は、高温ガス化剤(蒸気/空気/酸素)(600〜1200℃)の顕熱、および高温空気と固形燃料の発熱酸化反応によって生じた熱を利用して、熱分解されて合成ガスを生成する。生成したガスは、CO、H2、軽および重炭化水素などのガス、並びにタールなどの固形物を含む。特に、さらに大過剰の高温蒸気が生成する。] [0063] 次いで、ガス化器からの過剰蒸気を含むガス化ガスおよびタールは、CaOを注入した改質器に入る。この改質器は650℃で運転される。CO2はCaOによって捕獲され、これにより水性ガスシフト反応および水蒸気改質反応が促進されて、水素リッチガスが得られる。この改質ガスおよびCaCO3はガス−固体分離器を通る。使用済みのCa系吸着剤は、高温(1173K(900℃))でか焼によって再生することができる。か焼された吸着剤は、改質器においてCO2吸着のために再利用されることになる。CaCO3をか焼するための熱は、合成ガスの一部を燃焼することによって供給される。] [0064] このシステムでは、CO2は炭酸化反応によって吸収されるので、水性ガスシフト反応は比較的低い温度(およそ973K(700℃))で行うことができる。したがって、低いCO2分圧は水性ガスシフト反応を促進することができる。同時に、これは、生成ガス中のH2収率の実質的増加をもたらす。] [0065] 図2は、本発明の実施に有用な熱交換器の代表であるボール型再生器を使用して、低温ガス(蒸気/空気/酸素)を1000℃まで加熱する熱交換器の一般的な側面図である。この発生器は2つのチャンバを含む。それぞれのチャンバでは、通常はチャンバの上方部にバーナーがあるが、一方、ボール型再生器では、バーナーは燃焼室の底部にある。このシステムは2つのモデルで運転される。例えば、バーナーA(左側)の運転を開始すると、1200〜1400℃の燃焼で生成した高温排ガスは再生ボール間の隙間を通過する。この高温排ガスは200℃程度の低温に冷却される。高温排ガスによって運ばれた熱は再生ボールに蓄積される。一定の時間、例えば50〜100秒で、バーナーA(左側)をシャットダウンし、低温飽和蒸気/空気/酸素を再生ボールの底部から供給する。この低温ガスは、再生ボールを通過するとき900〜1300℃まで加熱される。この予熱ガス温度は、再生ボールの温度より100〜300℃低く、例えば800〜1000℃である可能性がある。この高温流は、チャンバの上部から熱交換器を出る。連続的な高温流を得るために、2つのチャンバが統合される。左側のチャンバが燃焼室としての役割を果たす場合は、右側のチャンバが熱交換室として働く。] 図2 [0066] 燃焼ガスおよび低温ガスが低温側に設けられた切換弁のオンオフ動作によって交互に供給される場合、再生器中の蓄熱と熱放出は定期的に繰り返される。図示のように、予熱ガスは右側区分の出口ノズルから連続的に放出され、燃焼ガスは左側区分から排気される。] [0067] 図3は、本発明の実施に有用な熱交換器の代表である回転式ハニカム型再生器を使用して、低温ガス(蒸気/空気/酸素)を1300℃まで加熱する別のタイプの熱交換器の一般的な側面図である。超高温大気/蒸気発生器は、2つのチャンバと1つの回転再生式ハニカム熱交換器(rotary regenerative honeycomb heat exchanger)を含む。この発生器では、1つだけが燃焼室であり、もう一つは熱交換室である。この図面では、左側のチャンバは燃焼室である。この部屋の上部では、通常のガスバーナーを使用して高温の煙道ガスを発生させる。このガスは、燃料およびバーナーに応じて1500K(1223℃)もの高温になることがある。この高温煙道ガスは回転式再生器を通過し、その熱は再生器に蓄積され、煙道ガスの温度はシステムを出るときに約120℃に冷却される。再生器の温度は、1100〜1300℃まで加熱されることがある。高温部分再生器は別の部屋へ回転する(図3参照)。低温空気および/または低温飽和蒸気がこの高温再生器に注入され、再生器の温度よりわずか50〜80℃低い温度に加熱される。すなわち、空気および/または蒸気の温度は1250℃まで予熱することができる。] 図3 [0068] 燃焼ガスおよび低温蒸気/空気が回転動作によって交互に供給されると、再生器において蓄熱と熱放出が定期的に繰り返され、連続的な超高温蒸気/空気が得られる。] [0069] 図4は、本発明の実施に有用な熱交換器の代表である超希薄触媒燃焼器再生器を使用した別のタイプの高温ガス化剤発生器の一般的な側面図である。超希薄条件で働く典型的な触媒燃焼器は、高温ガスをガス化プロセスへ供給することもできる。] 図4 [0070] ここでは、通常の気体燃料、例えばLPGを使用した場合、空気を酸化剤として使用した場合の空気過剰率を3〜6とすることができる。ここでは、900〜1200℃の温度を発生させることができ、混合物の濃度は以下のようになる:O217.3%、N277.9%、H2O(水蒸気)2.8%およびCO22.1%(空気過剰率は5である)。これもガス化プロセスに使用することができる。] [0071] この排ガス中の水蒸気含有量を高くするためには、水素リッチ燃料/または純水素燃料を使用することができる。] [0072] 図5は、図1に示したガス化設備の一般的なブロックダイアグラムである。このシステムは、ガス化器、ガス固体分離器、およびCa系吸着剤を再生するための燃焼器を含む。供給原料(石炭、バイオマスおよび/または廃棄物などの固形燃料)およびCa系吸着剤(CaO)並びに超高温蒸気/空気がガス化器に供給される。生成した流れ(ガス(合成ガス)および固形微粒子(タールおよびCaCO3))は、ガスと固体を分離するために分離器に入る。主としてCaCO3を含む固形物は反応器に入り、こうして使用済みになったCa系吸着剤は、高温例えば1273Kでか焼することによって再生成することができる。] 図1 図5 [0073] 図6は、図1に示したガス化設備の改変体を示す一般化されたブロックフローダイアグラムである。高温ガス化剤がガス化器に供給され、固形燃料からの熱分解ガスが高温蒸気と一緒にまたは高温蒸気を含まないで、熱ガス処理設備中へ流れ込む。この熱ガス処理設備においては、次いで、ガス化器によって供給される蒸気を多く含むガス化ガスおよびタールは、CaOを注入した流動層改質器に入る。この改質器は650℃で運転される。CO2はCaOによって捕獲され、これにより水性ガスシフト反応および水蒸気改質反応が促進されて、水素リッチガスが得られる。この改質ガスおよびCaCO3はサイクロンガス−固体分離器を通る。使用済みのCa系吸着剤は、高温(1173K(900℃))でか焼によって再生することができる。か焼された吸着剤は、改質器においてCO2吸着のために再利用されることになる。CaCO3をか焼するための熱は、合成ガスの一部を燃焼することによって供給される。] 図1 図6 [0074] 図7は、図6の本発明の一態様による代表的なガス化プロセスの一般化されたブロックダイアグラムである。高温(900〜1300℃)ガス化剤がガス化器に供給され、固形燃料からの熱分解ガスが、高温蒸気と一緒にまたは高温蒸気を含まないで、熱ガス処理設備中へ流れ込む。ガス化器によって供給される蒸気を多く含むガス化ガスおよびタールは、CaOを注入した流動層改質器に入る。この改質器は650℃で運転される。CO2はCaOによって捕獲され、これにより水性ガスシフト反応および水蒸気改質反応が促進されて、水素リッチガスが得られる。この改質ガスおよびCaCO3はサイクロンガス−固体分離器を通る。使用済みのCa系吸着剤は、高温(1173K)でか焼によって再生することができる。か焼された吸着剤は、改質器においてCO2吸着のために再利用されることになる。CaCO3をか焼するための熱は、合成ガスの一部を燃焼することによって供給される。] 図6 図7 [0075] 図8は、図5の本発明の一態様による代表的なガス化プロセスの一般化されたブロックダイアグラムである。供給原料(石炭、バイオマスおよび/または廃棄物などの固形燃料)はまずミキサーに入り、吸着剤(CaO)と混合された後、固定層反応器に供給される。超高温蒸気/空気(900℃を超える)が、熱交換器、例えば再生熱交換器によって生成し、固定層反応器の底部に流れ込む。生成したガスはサイクロンに入りガス流と固形物に分離される。主としてCaCO3を含む固形物は反応器に入り、この使用済みCa系吸着剤は、次式によって高温でか焼することにより再生成することができる: CaCO3→CaO+CO2 ここで、か焼された吸着剤は、改質器においてCO2吸着のために再利用されることになる。CaCO3をか焼するための熱は、合成ガスの一部を燃焼することによって供給される。] 図5 図8 [0076] 図9は、本発明による代表的なガス化プロセスである連続向流上昇流固定層ガス化器(continuous counter−current updraft fixed−bed gasifier)の一般化されたブロックダイアグラムである。] 図9 [0077] この例で使用される固定層ガス化器を図10に示す。高温予熱空気発生器を使用して空気または蒸気を1200℃まで予熱する。この発生器は、例えば、日本国の日本ファーネス株式会社(Nippon Furnace CO.Ltd.,Japan)から購入することができる。酸化剤温度用の追加のバーナーで、蒸気/空気の温度を1600℃までさらに上昇させることができる。燃料送給システムは、供給原料ホッパー、供給スクリュー、および2つの電動機からなる。] 図10 [0078] わずかに予熱された蒸気(180℃、2.5バール)を製造する電気蒸気ボイラーは水調製ユニットを装備している。] [0079] 送風機を用いて、予熱器内へ、その後ガス化器に空気を供給する。] [0080] 流動層改質器(1)がガス化器の後に接続されている。この反応器では、ガス化システムから生成した合成ガスは、反応器の底部に入る。ガス整流板(3)が使用されている。石灰石はこの整流板の上に注入される。高温蒸気発生器からの高温蒸気は、合成ガス中の蒸気の量と温度に応じて注入することができる。] [0081] サイクロン(11)を用いてCaCO3を含む固体/粒子から生成したガスを分離する。サイクロンは、タールおよび水の凝縮を防ぐために断熱されている。分離された粒子は容器(13)に貯蔵される。] [0082] キルン(15)を用いてCaCO3をか焼する。石灰石を再生成するために、キルン内の温度は900℃より高いことが望ましい。ここで、通常のガスバーナー(16)で、例えば生成した合成ガスの一部を用いてプロセスに熱を供給する。] [0083] 吸着剤を再生した後、これは、初めはチャンバ(17)に貯蔵され、次にスクリューフィーダ(4)と(5)によって改質器に輸送される。数サイクル使用した後、新しい石灰石をこのチャンバ(17)へ加えることができる。改質器に注入する吸着剤の量は、反応器(1)の前(9)と後(10)のCO2濃度/分圧および温度の測定値に応じて調節される。] [0084] 改質器室の温度は、CO2吸着剤の存在に基づいて水蒸気改質プロセスを制御する主要パラメータのうちの1つである。改質器内の好ましい使用温度は600〜900℃の範囲である。高温空気/蒸気剤を使用するので、ガス化器の出口からの合成ガスの温度は1200℃まで上昇する可能性がある。この例では、改質器(1)の温度は、熱電対(8)によって監視され、熱交換器(2)によって調節することができる。] [0085] プロセス制御および安全上の理由により、圧力計(7)が装着されている。] [0086] ノーマルバルブ(normal valves)(6、14および18)が、システムの個別エレメントの連結箇所に装着されている。サイフォントラップ(12)が、サイクロンとCaCO3貯蔵チャンバ(13)の間に装着されている。] [0087] 図10は、図9で使用されている上昇流固定層ガス化器の一例であり、ガス化器の制御に使用される測温点を有する。これは、以下の6つの区分からなる垂直円筒型反応器である: −SB−スラグコレクタとしての役割を果たすスラグボックス −WB−風箱 −PB−格子およびペブル層部分 −BP−層部分、供給原料(固定層)区分 −GPP−気相部分、燃料ガス出口区分 −頂部−供給原料フィーダ区分。] 図10 図9 [0088] 高温空気/蒸気は左側下部からガス化器に注入される、供給原料(バイオマス)はガス化器の頂部からガス化器に入る。生成したガスは右側上部からガス化器を出る。風箱の温度、ガス化器の気相部分、および生成ガスは、熱電対によって監視されている。] [0089] 本発明の使用および実施の方法についてのこれ以上の議論は、上記の説明から明らかなはずである。したがって、使用および実施の方法に関する議論はこれ以上行わない。] [0090] また、上記の説明に関して、本発明の要素の最適な寸法関係は、サイズ、材料、形状、形態、操作の作用および方法、組立て並びに使用における改変を含めて、当業者には容易に理解可能であり、かつ明白であると考えられることを理解されたい。] [0091] したがって、上記説明は本発明について、単に原理を例示するものと考えられるものである。さらに、当業者であれば多数の改変および変更を容易に思いつくであろうから、本発明を図示且つ説明されたものと全く同じ構成および実施に限定することは望ましくない。したがって、適切な改変体および均等物は全てを用いることができ、本発明の範囲に包含される。] [0092] 例1:Ca系CO2吸着剤存在下の高温ガス処理による高温空気/蒸気ガス化 本発明の態様の一例は、Ca系CO2吸着剤存在下の高温ガス処理による高温空気/蒸気ガス化である。] [0093] ガス化プロセスの一般化されたブロックダイアグラムを図7に示す。使用される装置には以下のものが含まれる: ・上昇流固定層ガス化器。ここでは、これは、1500℃までの動作温度を有するセラミック高温材料で作られたシリンダであり、例えば、Calderys Refractory Solutions Companyによって製造されたものである。このガス化器では、高温空気/蒸気はガス化器底部から供給され、供給原料(バイオマス)はガス化器の頂部から供給される。 ・流動層改質器 ・普通鋼によって作られたサイクロン、および ・通常のバーナー(normal burner)を装備したか焼炉。] 図7 [0094] 本発明の方法では、以下のプロセスが起こる:高温ガス化剤がガス化器に供給され、固形燃料からの熱分解ガスが高温蒸気と一緒にまたは高温蒸気を含まないで、熱ガス処理設備中へ流れ込む。この熱ガス処理設備においては、次いで、ガス化器によって供給される蒸気を多く含むガス化ガスおよびタールは、CaOを注入した流動層改質器に入る。この改質器は700℃で大気圧で運転される。CO2はCaOによって捕獲され、これにより水性ガスシフト反応および水蒸気改質反応が促進されて、水素リッチガスが得られる。この改質ガスおよびCaCO3はサイクロンガス/固体分離器を通る。使用済みのCa系吸着剤は、高温(1273K)でか焼によって再生される。か焼された吸着剤は、改質器においてCO2吸着のために再利用される。CaCO3をか焼するための熱は、例えば、合成ガスの一部を燃焼することによって供給される。] [0095] より具体的に説明するに、図9は、図7の本発明の一態様による代表的な高温空気/蒸気ガス化プロセスシステムである。この装置では、空気は送風機によってシステムに供給される。電気蒸気ボイラーによって製造された、わずかに予熱された蒸気(180℃、2.5バール)がエアラインへ導入される。大気と蒸気の相対的流れは、手動で調節され且つ1組の流量計によって監視されている。] 図7 図9 [0096] 供給ガス(大気/水蒸気混合物)の温度を、サイクルで運転される再生予熱器によって1200℃を超えて上昇させる。この予熱器では、大気/水蒸気混合物が1つのチャンバの高温ハニカムを通過し、一方高温燃焼ガスがもう一つのチャンバで加熱され、その後流れが逆転する。1400〜1600℃までの大気/水蒸気混合物温度を得るには、追加の燃料(プロパン)を、反応器本体の入口の前にある予熱器出口で燃焼する。] [0097] この例におけるガス化器本体は、内径0.4mの垂直シリンダであり、図10に示したように構成された、底部から頂部まで5つの区分からなる。] 図10 [0098] この例で使用される材料は以下のとおりである; ・木質ペレットが供給原料として使用される。木質ペレットの寸法は6〜12mmの範囲である。 ・蒸気と空気の温度は1273Kであり、蒸気と炭素の比は1〜2である。 ・ガス前処理で使用する石灰石の寸法としては、CaOは300〜400μmの範囲にある。CaOは、700℃および大気圧で合成ガス中のCO2の90%を吸収する。] [0099] 高温空気/蒸気ガス化器(図9)の後、以下のデータが得られる:LHVが7〜9MJ/Nm3の合成ガスが、開示された本発明によって、供給ガスとして高度予熱空気を使用してバイオマスから生成される(図11の例)。] 図11 図9 [0100] 生成ガス中のH2濃度は、供給ガス温度の上昇に応じて上昇する。特に、蒸気を供給ガスに加える場合はそうである。実際、実験室試験では、25〜30%もの高い水素濃度が木質ペレットの空気/蒸気−HiTAGから得られる。] [0101] 固相吸着(SPA)が、HiTAGガス化からの生成ガス中のタールの特徴を調べるために使用され、予備結果によれば、供給ガス温度の上昇に応じてタール量が低下することが分かる(図12)。小規模実験によれば、供給ガス温度がHiTAGレベルに上昇すると、さらに(低濃度のO2の存在下で)生成ガス収率は、固体収率および液体収率の両方とも上がることが分かる。] 図12 [0102] HiTAGガス化器に熱ガス処理を結合させた後、CO2の90%は大気圧で除去され、タールも除去される。水素濃度は40〜80%の範囲であり、HHVは12〜16MJ/Nm3の範囲である。] [0103] 例2:高温空気/蒸気およびCa系C02吸着剤を使用したバイオマスガス化 本発明の一態様の一例は、高温空気/蒸気およびCa系CO2吸着剤を使用したバイオマスガス化である。このガス化プロセスの一般化されたブロックダイアグラムを図8に示す。使用される装置は以下のとおりである: ・上昇流固定層ガス化器。ここでは、これは、1500℃までの動作温度を有するセラミック高温材料で作られたシリンダであり、例えばCalderys Refractory Solutions Companyによって製造されたものである。このガス化器では、高温空気/蒸気はガス化器底部から供給され、供給原料(バイオマス)はガス化器の頂部から供給される。 ・蒸気加熱器。これは、図9に示した再生式ハニカム熱交換器によって作られている。熱交換器に飽和蒸気を通した後、蒸気の温度は1200℃に達する。 ・供給原料および石灰石を混合するためのミキサー ・普通鋼によって作られたサイクロン、および ・通常のバーナーを装備したか焼炉。] 図8 図9 [0104] 本発明の方法では、以下のプロセスが起こっている:供給原料(石炭、バイオマスおよび廃棄物などの固形燃料)はまずミキサーに入り、吸着剤(CaO)と混合され、その後固定層反応器に供給される。超高温蒸気(1200℃を超える)が、再生熱交換器などの熱交換器によって生成し、固定層反応器の底部に流れ込む。生成したガスはサイクロンに入りガス流と固形物に分離される。固形物(主としてCaCO3)は反応器(か焼炉)に入り、この使用済みCa系吸着剤は、次式によって高温でか焼することにより再生成される: CaCO3→CaO+CO2] [0105] か焼された吸着剤は、改質器においてCO2吸着のために再利用される。CaCO3をか焼するための熱は、合成ガスの一部を燃焼することによって供給される。] [0106] ガス化器本体は、内径0.4mと高さ0.75mを有する垂直のシリンダである。] [0107] この例で使用される材料は以下のとおりである; ・木質ペレット。これは石灰石とのブレンドである。木質ペレットの寸法は6〜12mmの範囲である。 ・温度1173Kの純蒸気が使用される。 ・ガス前処理用の石灰石(CaO)の寸法は300〜400μmの範囲である。CaOは、大気圧で1173℃の範囲の合成ガス中のCO2の90%を吸収する。] [0108] 定常状態平衡を予測するために、コンピュータプログラムを使用して図8の熱ガス化システムにおけるマスバランスを計算する。木質ペレットを使用し、セルロースは一般化学式CH1.5O0.638を有すると見なす。] 図8 [0109] 予測結果によると、CO2の90%が大気圧で除去されること、タールはさらに非常に少ないこと、これ以上の処理の必要はないことが分かる。水素濃度は60〜90%の範囲であり、HHVは16〜20MJ/Nm3の範囲である。]
权利要求:
請求項1 以下を含む固形物をガス化する方法:a)前記固形物を収容しているガス化器におけるガス化のためにエネルギーを供給する少なくとも1つの高温熱源を提供して、CO2および水素ガスを含むガス並びに微粒子を得るステップであり、前記熱源が、i)高温ガス化剤を供給して、前記ガス化器へ熱を供給すること、および/またはii)Ca系CO2吸収剤を利用して、発熱反応熱を供給することからなる群から選択される方法によって提供されるステップ;b)分離器において前記微粒子から合成ガスを分離するステップ;およびc)加熱ステップによって前記Ca系CO2吸収剤を回収するステップを含み、前記ガス化器が大気圧にあり、且つ完全ガス化が前記ガス化器において高められる。 請求項2 固形物が、石炭、石油コークス、バイオマス、および固形廃棄物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 請求項3 Ca系CO2吸収剤がCaOである、請求項1に記載の方法。 請求項4 CaOが、固形物および高温ガス化剤と一緒にガス化器に加えられ、ガス化器が600〜900℃にある、請求項3に記載の方法。 請求項5 CaOが、生成した二酸化炭素を第二の反応器内で捕獲するために、生成したガスの精製プロセスに加えられ、第二の反応器の温度が600〜900℃である、請求項3に記載の方法。 請求項6 高温ガス化剤が、蒸気、空気および酸素並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 請求項7 高温ガス化剤が純蒸気であり、高レベルの水素ガスを生成するために単一のガス化反応器を使用する、請求項6に記載の方法。 請求項8 高温ガス化剤が蒸気、空気および酸素からなる群から選択される成分の混合物であり、ガス化には、2つの反応器を用い、第一の反応器により固形燃料が熱分解されてガス、固形物および過剰量の蒸気が生成され、第二の反応器により水素リッチガスが生成される、請求項6に記載の方法。 請求項9 a)高温ガス化剤発生器、b)ガス化器、c)固体ガス分離器、およびd)吸着剤再生用の燃焼器を備えるガス化装置。 請求項10 高温ガス化剤発生器が、熱交換器、燃焼器およびミキサーの少なくとも1つを備え、800〜1600℃の範囲の温度を有する高温ガスを発生させる、請求項9に記載のガス化装置。 請求項11 ガス化剤が、蒸気、空気、酸素、排ガス、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項9に記載のガス化装置。 請求項12 ガス化装置がCa系CO2吸着剤を有するガス化器である、請求項9に記載のガス化装置。 請求項13 ガス化装置が、ガス化器およびCa系CO2吸着剤を有する熱合成ガス処理設備ガス化器である、請求項9に記載のガス化装置。 請求項14 高温ガス化剤発生器が、ボール型再生器、回転式ハニカム型発生器、および触媒燃焼器再生器からなる群から選択される交換器を含む、請求項9に記載のガス化装置。 請求項15 装置ガス化器が連続向流上昇流固定層ガス化器であり、高温ガス化剤が予熱空気発生器によって予熱され、且つ前記装置が、生成したガスを固形物から分離するために使用されるサイクロンとCaCO3をか焼するためのキルンとをさらに含む、請求項9に記載のガス化装置。
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同族专利:
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